【平和館のちょこっと豆知識】ウイスキーを知ろう!!

2015年11月22日

ウイスキーはその国ごとに数多くの種類、製法が存在しており、極めて長い伝統と歴史を誇っています。

今回はウイスキーのさまざまな種類や製法についてのご紹介をしたいと思います。

 

そもそも、ウイスキーというお酒には大麦麦芽だけを原料とするタイプとトウモロコシをはじめとする穀物を原料とするタイプが存在します。

 一般的には前者をモルトウイスキー、後者をグレーンウイスキーと呼ぶのですが、あくまでこれは概念的な種類の分け方であり、国ごとの蒸留方法の違いや原材料の比率などによって、数多くの種類に細分化され、それぞれに独自性があります。

 モルトウイスキーの製法は単式蒸留釜で2回~3回蒸留しますが、蒸留回数が複数である事から一度に大量に生産する事が非常に難しいため、品質などをよく精査した上で少しずつ販売するという形を取っている企業が大半です。

 

 一方、グレーンウイスキーは、トウモロコシを始めとする穀物類(グレーン)を原材料にして、大麦麦芽を加えた上で糖化させ、連続式蒸留機を使うことによって作られていきます。基本的な配分としては原料配分をトウモロコシ80%+ピート煙臭が付いていない大麦麦芽を20%配合するという形になります。

 グレーンはモルトと比較して香りや味にあまり深みが無いのが特徴であり、極めて強い風味であるブレンデッド・ウイスキーに溶け込ませる事によって、強すぎる風味を和らげる使われ方をする場合が多いです。

 

他にもウイスキーは原産地ごとに存在しているほど種類が細分化されており、トウモロコシの原料の配分を5割程度にまで少なくした製法で作られる米国ケンタッキー州バーボンを原産地とするのがバーボン・ウイスキーです。

 

原料配分に50%以上のライ麦が使われるライ・ウイスキー。また、香ばしい風味を楽しみたい人向けにトウモロコシの原料配分を80%以上に調節し、作る際には一切の熟成作業が不要になったコーン・ウイスキー。

テネシー州で採取されるサトウカエデの炭を濾過した後に熟成したデネシー・ウイスキー。

上記に挙げたように原産地だけでも様々なウイスキーが誕生しており、逆に国ごとにも多くの種類に分別する事が出来ます。

代表的なのは、スコットランド産のスコッチ・ウイスキーですよね。

 

アイルランド産のアイリッシュ・ウイスキー、米国産のアメリカン・ウイスキー、カナダ産のカナディアン・ウイスキー、日本産のジャパニーズ・ウイスキーも有名です。

 

このようにウイスキーは、その長い歴史の中で国や地域ごとに伝統や文化を反映して、それぞれなりに魅力と特色を揃えた数多くの種類と製法が編み出されています。今後ともウイスキーは製法技術の発展に伴って様々な製法や種類が生み出されていくものと思われます。