ブランデーは、17世紀にフランスの西部シャラント地方で製造されたのが始まりです。フランスでは、コニャック、アルマニャック、カルヴァドスが有名です。
他にもイタリアのグラッパ、スイスのアルザス地方で作られているマールなども有名なブランデーです。
現代のフランス語では『Eau-du-vin de Cognac』と呼ばれています。オー・ド・ヴィとは生命の水を意味し、蒸留酒のことを指しています。
コニャックとは、フランス南西部のコニャック地方で製造されたブランデーのことを指します。その中でもフランス政府の原産地巨匠統制法の条件を満たしたものだけがコニャックと認定されており、2回蒸留し最低でも2年半ホワイトオーク樽の中で熟成されています。
コニャック地方は、適度な降雨量と平均気温13℃そして石灰質の土壌のため、酸味が強いブランデーに適したコロンバール、フォリ・ブランシュ、ユニ・ブランといった白ブドウを栽培することができる土地なのです。
さらに、コニャックは栽培されているブドウの土壌によって6種類にランク分けされています。
・グランド・シャンパーニュ(熟成期間は長いが上品な香り)
・プティット・シャンパーニュ(熟成期間が短い)
・ボルドリ(香りが豊か)
・ボン・ボア(香りが痩せている)
・ボア・ゾルディネール(やや風味が荒い)
アルマニャックは、ピレネー山脈に囲まれたガスコーニュ地方で作られている白ブドウを原料とする蒸留酒です。アルマニャックは、ダム・ジャンヌという丸く膨らみのある細口のボトルに詰められている芳醇な香りが特徴のリキュールです。コニャックよりも香りが強いのが特徴です。
アルマニャックも作られる地域によってランク分けされています。
・バ・ザルマニャック(繊細で優雅な香り)
・オータルマニャック(やや平凡)
・テナレーズ(香りが高い)
カミュ、レミーマルタン、ヘネシー、マーテル、オタールなどが有名なブランデーメーカーですよね。
ブランデーには、VO、VSOなどの熟成度を表示があります
・VO(ベリー・オールド)
・VSO(ベリー・スペリオル・オールド)
・VSOP(ベリー・スペリオル・オールド・ペール)
・XO
他にも、ナポレオンやエクストラなどの表示がありますが、各メーカーによって様々な表示がされています。
ブランデーには、リンゴやサクランボなどの果実を原料としたものも多くあります。ノルマンディー地方で作られるカルヴァドスは、リンゴを原料としたブランデーです。ドイツのキルシュ・ヴァッサーなどは、サクランボを原料としており、お菓子の香り付けにも用いられます。