クルボアジェは、1805年ワイン商だったエマニュエル・クルボアによってパリのベルシー地区で創業されました。
創業者がナポレオン1世にクルボアジェを献上したことから、世界で初めてナポレオン(ル・コニャック・ド・ナポレオン)の名を冠したコニャックとして有名です。
1869年ナポレオン3世時代には、皇室御用達として、愛飲されきました。
1889年、パリ万博の際に作られたエッフェル塔の完成式典でクルボアジェが振る舞われたことでも有名です。
その後、創業者の息子ジョセップ・クルボアジェてによりコニャック地方のジャルナック市に本拠地を移しましたが、20世紀に入りイギリスのシモン家に経営が変わりました。1964年からは、カナダのハイラム・ウォーカー社傘下となっています。
更に、イギリスのアライド・ドメック社に買収されましたが、そのアライド・ドメック社も1994年にフランスのペルノ・リカール社に買収されています。日本では、サントリーが取り扱っています。
ブランデーの原料となるクルボアジェの質の高い葡萄は、安定して確保するために農家と専属栽培契約をして、直接買い付けています。
原酒は、2箇所の自社蒸留所のもとで、数百もの蒸留業者のものを厳選使用します。最初の1年間は新樽熟成し、後は古酒熟成した後にブレンドしています。
使用している熟成用の樽は、トロンセ、リーザン産のオーク樽が使用されています。
このように、2種類の樽で熟成した原酒をブレンドしているのは、クルボアジェだけに見られる特徴です。
クルボアジェは、シナモン、ドライアプリコット、樽香、熟成香が特徴的な、優雅で華やかな味と香りを楽しむことができるブランデーです。ストレートやオンザロックで飲むだけでなく、ソーダで割ったりジンジャーエールやシャンパンで割るといった飲み方も楽しめるブランデーです。ソーダで割ってもクルボアジェの特徴が活きているカクテルを作ることができます。
水割りにする場合は、1対1の濃い目がお勧めです。
クルボアジェの種類は、たくさんあります。安い物は2千円台からありますが、高価なヴィンテージ物だと数十万の高値となっています。