アメリカのウイスキー造りは、18世紀にスコットランドやアイルランド、
ウェールズからやってきた、ケルト系の移民たちによって始められました。
本国では、大麦を原料に主にモルト・ウイスキーを造っていましたが、
新大陸で彼らが原料としたのは、容易に手に入るとうもろこしなどでした。
アメリカン・ウイスキーとはアメリカで造られるウイスキーの総称で、主なものには
ストレート・バーボン・ウイスキー、ストレート・ライ・ウイスキー、
コーン・ウイスキー、ブレンデッド・ウイスキーなどがあります。
連邦合うコール法によれば、穀物を原料にアルコール度数95%(190プルーフ)
以上で蒸留し、オーク樽で熟成(コーン・ウイスキーは必要なし)、
アルコール度数40%(80プルーフ)以上でボトリングしたものが
アメリカン・ウイスキーと定義されています。
バーボン・ウイスキーは原料の51%以上がとうもろこしで、
アルコール分80%(160プルーフ)未満で蒸留し、内側を焦がした
オークの新樽に62.5%(125プルーフ)以下で樽詰めし、熟成させたものです。
熟成2年以上を経れば「ストレート」という形容詞が付きます。
原料の51%がライ麦であればライ・ウイスキーで、こちらも熟成2年以上で
ストレート・ライ・ウイスキーになります。
原料にとうもろこしを80%以使えばコーンウイスキーとなるのです。
テネシー・ウイスキーは法律的にはバーボンに分類されますが、
テネシー州で蒸留後、サトウカエデの炭で濾過して作られたものを指します。
また、ブレンデッド・ウイスキーは、ストレート・ウイスキーにそれ以外の
ウイスキーやスピリッツをブレンドしたもので、ウイスキーの含有率は
20%以上と定められています。